令和5年分の国税庁の年末調整ソフトをつかってみた

税金

保険会社から控除証明書が届いて、そろそろ年末調整の時期になった感があります。
昨日、国税庁から、今年の年末調整用のソフトが公開されたので、さっそく使ってみました。

インストール

年末調整手続の電子化に向けた取組について(国税庁)

上記の、国税庁のサイトから直接ダウンロードしてインストールしました。
PCのOSやスマホ端末に応じて、アプリ版などがあります。

Windows10のソフトの一覧は、令和で「ら」行に格納されていました。
年末調整だから「な」行になかったため、少し焦りました。

作成

一番上の「控除申告書を作成する方はこちら」を選択します。

使用するユーザー数選んで「次へ」

「新規作成」

「質問に答えて、受けられる可能性がある控除を確認」

質問がでるため、それにこたえていきます。
自分自身について、家族について、住宅についての質問があります。
(※ここでは入力の流れの記事作成のため、適当に入れています)

生命保険・介護医療保険・個人年金保険は保険会社からの控除証明に区分が書いてありますので、それを見て確認します。

答えた結果。
自動で控除を案内してくれます。

次に、「申告書の作成」になります。
なお、前の画面で「質問に答えて~」ではなく、「申告書の作成」を選んだ場合もこの画面になります。

ここでも質問があるので、同じように答えていきます。

最後にログイン用のIDとパスワードの入力が必須です。
勤務先によっては、ここで指示があるようです。

給与支払者情報は「インポートしない」

給与支払者情報は勤務先のことです。
たいていは本社でいいと思いますが、勤務先に念のため確認しましょう。
管轄する税務署は、右の「給与の支払者の所在地から検索」を押すと自動で出ます。
「入力完了」で内容の確認の画面にいきます。
OKなら「次のステップに進む」

「証明書の電子データ」持ってないので、今回は「インポートしない」

「作成する控除申告書」
ここまでの質問に答えた内容で、作成する申告書に自動でチェックがつきます。
右上の「?控除申告書の内容」を押すと、申告書の説明が出ます。

基礎控除申告書にチェックが入っていないため、チェックを入れました。(合計所得金額2500万円超なら控除できないためチェックしない)

また、令和5年の扶養控除申告書はとりあえず作成しています。
これは、勤務先によって対応は変わるかなと思います。
去年書いたから出さなくていい会社、1月に書いたものを返却して修正させる会社、もう一度すべて書かせる会社があります。
なお、転居や扶養家族の増減などあった場合は、会社に言われなくてもきちんと届け出ましょう。

ここから各申告書の作成になります。
基本的には、聞かれた内容にこたえていくだけで、自動で作成されます。

最後に内容確認して、OKなら一番下の「確定」を押します。

出力形式の選択は、データ形式か書面印刷か選べます。
今回は書面印刷を選んでいます。

マイナンバーは、会社によります。
入職時に提出済みのため、「提供済み」を選択。

あとは、印刷(PDF化)して終了。

最後に、添付書類の案内が出ます。

出力した後で修正や追加(保険料控除証明があとからきた場合に)も、最初のページの「詳細を確認する」から行えます。

控除申告書のPDFです。

作成した感想

確かに、申告書としてはA4縦長なので、確定申告と同じような感覚で使えるし見やすい印象です。
入力だけで計算不要のため、年々複雑化する所得控除を自動で出してくれるのも便利です。
国のソフトなのに、和暦ではなく西暦で年月日入力できるなど、利便性優先で活用してほしいという思いが伝わってきます。

必要な事項は書かれていますし、国税庁が勤務先にこれを提出できます、としているため、問題なさそうに思えます。

ただ、この様式をすべての会社が受理してくれるかどうかは別問題です。
従来の横長の紙で受け付けの場合は、ここから転記するだけで済みますが、慣れていない人にとっては、転記だけでも大変になるかなと思います。

会社によっては、申告書に配布時に職員の名前や勤務先情報など印字済み、その用紙のみで受け付け、だったりします。

また、給与明細や源泉徴収票が電子(PDF)な会社もあれば、未だに紙配布&会社ハンコ押印というところもあります。

わたしは、過去に500人近くの年末調整書類を1人で全部チェックしたことあるため、こういったソフトの活用で、チェック作業などが減る(ソフトがチェックしてくれる)のはいいなぁと思います。

このあたり、IT対応や柔軟性が会社によって差が出て、その差は開く一方かなぁと思いました。
若い社員がIT活用したくても上層部がついていけてないパターンもありますし、そういうときは若い社員はストレスを感じるかなと思います。

無料(税金で開発されていますが)のため、IT不慣れな会社でもうまく活用してもらえたらなと思います。

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