契約を結ぶ際、従来は紙で同じものを2枚用意して署名押印を行っていました。
最近は、その方法にかわって、電子署名・電子契約といわれるサービスを使うことが多くなりました。
契約を電子で行うメリットとしては、次のようなものがあります。
・早く契約を結べる(紙だとお互いの署名をするために郵送など時間がかかる)
・印紙が不要なので安い(紙だと印紙が必要)
・確認や保存がしやすい(契約書の束から必要なものを探す手間より早い)
専用のシステムを導入しなくても、電子契約のサービスを提供している会社のシステムを利用することで、上記のメリットを受けることができます。
電子契約サービスは個人事務所や中小企業にとっては、従来の紙契約の印紙代や郵送料に比べて料金設定が高い、無料利用だと制限がかかる、といったデメリットもあります。
そんな中、ネット系企業の老舗であるvectorの電子署名サイト「みんなの電子署名」は、無料にもかかわらず無制限で電子契約書の作成と1年間のサーバー保管(2年目からの保管は有料)ができるサービスでした。
しかし、2024年2月に「みんなの電子署名」のサービス終了が告知されました。
告知を知った時のことは下記に書いています。
今回は、「みんなの電子署名」のサービス退会と移行先について書いています。
退会方法
まず、「みんなの電子署名」のサイトにログインします。
左側のメニューの一番下にある「退会」を選択します。
退会にあたっての注意書き(文書やログが無くなるなど)が表示されます。
□にチェックを入れて「退会する」ボタンを押します。
すると、自動的にログアウトされ、ログイン画面になります。
同時に、登録しているメールアドレスに「退会プロセス開始のお知らせ」のメールが届きます。
念のためログインしなおすと、「退会プロセスが進行しています」という画面になります。
このまま10日間待てば、退会となります。「退会中止」で退会キャンセルもできます。
ただ、現時点では新規に利用できることはなく(契約の新規作成ができなくなっています)、アカウントを残すメリットとしては、残っている契約書類やログの保管漏れ確認ぐらいでしょうか。
移行先について
「みんなの電子署名」の正式な移行先としては、vectorが後継として提供した電子署名サイト「ベクターサイン」があります。
「ベクターサイン」は「みんなの電子署名」と違って、署名相手が会員登録しなくても使えるなどメリットも多いです。
しかし、最初の1か月だけ無料というお試しはあるものの、完全無料で使えるプランがなくなったことや基本料金が高いことから、わたしは「ベクターサイン」を選択しませんでした。
他の電子契約サービスは、少ないものの無料で使えるプランがあります。
電子契約を大量に扱う業務ではないため、コストを考えると他サービスでいいかなと思います。
もともとは、「みんなの電子署名」はフリーランスや中小企業でも無料で使える点を売りにしていたのですが、「ベクターサイン」は路線変更したようです。
いまは、同じくネット系の老舗であるGMOの「GMOサイン」を使っています。
こちらは、無料利用は月5件までの制約があるものの、契約相手はアカウント作成不要で電子契約ができるなど、フリーランスや中小企業でも使いやすいサービスになっています。
使い方は、下記ページで書いています。
おわりに
「みんなの電子署名」のサービス退会と移行先について書きました。
自動的に有料の「ベクターサイン」に移行ということはないとは思いますが、使わないならアカウントは早めに削除したほうがいいかなと思います。