同じ科目の受験を2年目以降も続けるか

税理士試験

税理士試験は、受験者のほとんどが落ちる試験です。

そのため、同じ科目を2年目以降も受験勉強することになることも多いかと思います。

なんとなく2年目以降もつづけるのと、分析・改善など考えたうえでつづけるのとでは、普段の勉強意欲や結果も変わってくるかと思います。

一方、その科目の受験をやめることもあるかと思います。

そこで、今回は、同じ科目の2年目以降の受験をどうするか、の考え方などを紹介します。
これを読むことで、同じ科目の2年目以降の受験の参考になるかと思います。

1年目で結果が出せなかった原因分析をする


まず、本試験の自己採点後や試験結果発表の後に、これまでの振り返りをおこないます。

  • その科目の勉強は楽しかったか
  • 勉強時間は十分とれていたか
  • 普段の成績、直前期の成績はどうだったか
  • 試験問題で、見たことある・知っていたのにできなかった
  • 試験中はできたと思ったのに、計算ミスや判断誤りがあった

なんでもいいので、原因をすべて洗い出してみます。
他人に見せるものではないので、思い当たることは全部書き出してみるのがいいと思います。

そして、それでも自分は2年目以降も続けたいかどうか、上記の原因を改善できる余地があるかどうか、を考えます。

ちなみに、わたしは固定資産税は1回の受験でやめました。

3年目受験の消費税法・2年目受験の財務諸表論と1年目の固定資産税の3科目受験をしていました。

3科目めをとったのは、科目受験のセットで申し込んでいた枠の消化のためです。
固定資産税を選んだのは、地方税の教室講座が他になかったためです。

固定資産税の内容は、消費税法に比べて自分になじみづらかったです。

どうしても財務諸表論や消費税法を早く受かりたいという思いがあって、自然と固定資産税を後回しにしてしまいました。

地方税は、合格ラインが満点近い状態にもかかわらず、本試験で理論も計算も半分書くだけで精いっぱいでした。

先生にはよくしていただいたのに申し訳ないとは思いつつ、もう一回勉強したいとは思いませんでした。

2年目以降、どうすれば受かるかを考える

2年目以降もその科目を受ける場合、原因分析をみて、改善ができるかどうかを考えます。

このとき、受かった科目、特に1年目で受かった科目があれば、そのときどうだったかを同じように原因分析します。
落ちた科目で、受かった科目の状況にあわせることができれば受かるはず、というイメージです。

  • 勉強時間が取れない
    →勉強時間を増やせるかどうか
  • 直前期で暗記がせいいっぱい
    →普段から暗記して直前期にあわてない
  • 覚えていたのに理論が書けなかった
    →理論同士の横のつながりを普段から意識する
  • 計算の有利選択を間違った
    →日ごろから有利選択は慎重に解く
  • 本番のアウェー環境に弱い
    →公開模試を慣れない環境で受ける

現実的でなくてもいいので、少しでも改善の余地がないか考えます。

分析してもしなくても、結局は同じ科目を受験しなければいけない場合もあります。
簿記論や財務諸表論は必修科目のため、受験放棄できません。
また、勉強時間がとれなくても受験はしないといけない人もいるかと思います。

それでも、何か課題や改善意識をもっておくだけでも、普段の授業や勉強への取り組みが少しでも変わって、前年より少しでも実力が伸びた状態で本試験に臨めると思います。

以下2つ、わたしの体験談です。

財務諸表論1年目は、暗記がせいいっぱいでした。

本試験では「ソフトウェア会計で費用収益対応の原則を書かせる」問題で書けませんでした。

解答をみて、実は覚えてた理論を書けばよかったということがわかって頭を抱えました。
これが書けていれば合格ライン超えていました。

これが悔しかったので、2年目は新しい会計基準と旧来の企業会計原則とのつながりはしっかり意識しました。

講師も「そういう予想問題があったらこう答える」という例をたくさん授業で教えてくれた方だったので、すごく実力が伸びました。

本試験の理論は2題とも新しい会計基準の問題の中に、企業会計原則と絡めた出題もありましたが、無事にきちんとかけました。

消費税法に合格した前年は、実力はあったけど本番だけ弱いという状態でした。

普段の演習はできるけど、肝心の公開模試や本試験はダメだという感じです。

そこで、講師と相談して、多少失敗しても持ちこたえるような状態にしておくこと、アウェーの環境や初めての出題形式でも結果が出るようにすること、を意識しました。

普段は校舎で1位キープ、2位より常に10点以上高い状態でした。
(本試験で意味のないような、重箱の隅をつつくような対策はしていません。)

アウェーの環境対策として、他校(大原)の公開模試を受験しました。

初めて見る形式・論点の問題もありましたが、普段通りの実力が出すことができ、上位50人以内に入ったことは自信になりました。

本試験では、はじめて税抜経理方式の問題が出ましたが、無事に結果を出せました。

まとめ

  • 1年目で結果が出せなかった原因分析をする
  • 2年目以降その科目を受けない選択もあり
  • 2年目以降、どうすればその科目を受かるかを考える

これらを意識することで、前年より少しでも実力が伸びた状態で本試験に臨めると思います。

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