【関東と関西】TAC税理士講座の講師の違い

税理士試験

TACの税理士講座のついては、講師個人による違いが大きいという評判はネットでよくみかけます。
実はTAC講師の中でも、関東と関西で大きな違いがありました。
この記事では、わたしが実際に関東と関西で受講して感じた違いを挙げています。
記事を読むことで、関東と関西の違いや講師個人による違いがわかります。
※わたし自身の経験による受験当時(2010年前後)の印象のため、現在は異なるかもしれません。

普段の授業:関東はテキストのみ、関西はレジュメ配布が多い

関西は教材とは別のレジュメ(プリント)配布がある講師が多かったです。
自分が受講した関西の講師のほとんどがレジュメを配布していました。
レジュメ配布とひとことで言っても様々なパターンがありました。

  • 必要に応じてテキストの補足として、レジュメを配布
  • 毎回必ずテキストの補足として、レジュメを配布
  • テキストを全く使わないかわりとして、レジュメを配布
  • 参考資料としてレジュメを配布(授業では使わない)

レジュメがあった理由としては、次のような感じです。

  • テキストの文章を図解したほうがわかりやすい
  • その講師の図解のほうがテキストの図解よりわかりやすい
  • 板書のかわりにレジュメを使用して授業の効率化

あとはテキストは関東の講師が作成しているのも理由になるでしょう。
自分が作成にかかわっていないテキストは、使いづらいと感じる講師がいても不思議ではありません。

わたしが関西の講師からもらったレジュメで特に役に立ったのは次のものです。

  • 消費税法の計算表
    消費税法の計算の総合問題は、主にその取引が課税・非課税か、などの区分ごとに集計する必要があります。
    大原は別の計算用紙に、さまざまな取引を区分ごとに「計算表」として仮集計し、それを答案用紙に転記する方式をとっています。
    一方、TACは計算表を使わずに直接答案用紙に転記し、集計する方式をとっています。

    自分が受講した消費税法の講師は、TACでありながら大原のように計算表を作るタイプでした。
    そのため、問題演習のたびに計算表レジュメが配布されました。
    この計算表レジュメのおかげで、答え合わせが手早くできる、自分も計算表を作ることで計算問題の精度が上がるなど、役に立ちました。

  • 財務諸表論の理論の想定解答
    財務諸表論の理論は、様々な会計ルールについて「こう聞かれたらこう答える」という回答例の理解と暗記が重要です。
    自分が受講した講師は、テキストや問題演習にはない角度からの問われ方の想定問題と解答を毎回配布していました。
    この想定回答も覚えることで、本試験対策は余裕をもって行うことができました。

関西の講師でもレジュメを全く使わない講師もいました。
その講師は、毎回板書で図解を手早く書きながら授業していました。

関東の講師も全くレジュメがないかというと、レジュメがある講師もいました。

  • 所得税:講義の最終回(本試験の心構えや出題予想等を行う回)で、見直すべき論点とその論点を復習するための教材の問題番号との対応などのリストがありました。
  • 住民税:理論は理論教材(理論マスター)を使わずにその講師が作成した理論レジュメを使用していました。わたしは、これを暗記して本試験で書いて受かりました。

直前対策講義:関東は理論対策重視、関西は計算問題演習重視

直前対策講義は、5月から7月の税理士試験直前に行われる講義で、答案練習(通称「答練」)と交互に行われます。
講義の回には、講義と合わせて総合問題の教材が配布されていました。
関西は授業中にその総合問題を解くことが多かったです。
関東は授業中に理論の解説を中心に行っていました。住民税は計算を満点とることが合格に必要のため計算の解説が多めでした。(授業中に総合問題を解くことはありませんでした)

特に社会人で勉強時間の確保が厳しい場合は、総合問題をじっくり解く機会が少ないため、授業中に総合問題を解く機会があるのは良いとおもいます。
わたしは、総合問題はほかの時間に確保できても、重要論点の確認などの授業は他ではできないから、きちんと授業をしてくれる関東のほうが合っていました。

その他:関東はフォロー体制が手厚い

TACでは、授業とはべつで質問を受け付ける時間や手段が複数ありました。
もちろん、授業前後や休憩時間に質問はできます。

関東の講師は、それ以外にこんなことをやっていました。

  • 個人メールで質問受付
  • 理論を端折って覚えたい場合に端折った理論の添削
  • 理論教材の事例問題で自分が書いた解答の添削

また、仕事の関係で普段とは別の校舎で受けた時の演習の答案が普段の校舎で返却されたこともあります。
普段の講師と別の校舎で受けた講師同士の仲が良かったので融通が利いたというのもありますが。

このあたり、講師の善意・非公式な部分だとおもいますが、関西ではなかったことだったのでびっくりしました。

ただ、関西の講師がフォローがないかというとそうではないので念のためかいておきます。

  • 授業後や講師がいる時間に、質問に丁寧に教えてもらった
  • 直接の質問ではないような総合問題のミスの減らし方
  • 受験の悩み相談

親身になって相談に乗ってもらった、ということ自体は関東と関西で違いはないかなと思います。

答練の最後のときには、返却された答案の余白に激励メッセージを書いてくれた講師は、関東・関西どちらにもいました。
最終的には自分の担当講師の善意次第だと思います。

非公式な部分ではありますが、関東の講師はフォロー体制が手厚かったです。

自分に合う講師を探すのが合格に近い

最初に受けた科目で、自分に合わない講師がいました。
合わなかった点は次の3つです。

  • 3時間の講義が2時間少しで終わる(個人的には時間いっぱい解説してくれる方がいい)
  • マーカーを引くべきところの指示がない
  • 理論の覚え方聞いても覚え方までは教えてくれなかった

最初の受験科目がこの講師だったこともあって、不安が強かったです。
この合わない講師から離れたきっかけは、その講師が休んだ際に他の講師が代わりに授業にきたことでした。
代わりにきた講師は、親しみやすく教え方がわかりやすかったです。
その後は、その代わりにきた講師が普段やっているクラスに振り替えて、本試験までがんばれました。

合わない講師だった場合の対策は次の2つです。

  • 通えるほかの校舎へ通う
  • 通信講座に替える

特に、関東・関西で通学している場合は、ほかの校舎へ比較的行きやすく変更手段は豊富なので、合う講師を探すと良いです。
じぶんに合う講師だと授業が楽しくやる気が出て、精神的にもいいし、自然と実力は伸びます。

関東・関西に限らず、合わない講師だった場合、ほかの合う講師を探しましょう。

まとめ

最後に、ここまでのまとめです。

  • 普段の授業:関東はテキストのみ、関西はレジュメ配布が多い
  • 直前対策講義:関東は理論対策重視、関西は計算問題演習重視
  • その他:関東はフォロー体制が手厚い
  • 講師と合わなかったら:ほかの校舎や通信などで合う講師を探す

これで、TACの関東と関西の違いや講師個人による違いがわかります。
※わたし自身の経験による受験当時の印象のため、現在は異なるかもしれません。

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