料理の場合、料理人が丹精込めて手作りをすることで価値を生み出しています。
これは、細やかな盛り付けやその日の天候や素材に応じた調理の加減など、機械ではできないことをしているからです。
一方、事務作業の場合は、1つ1つ丹精込めて手作りをしたとしても、機械の方が早く正確に行えるため、手作業では価値生まないどころか信用されない場合があります。
(たとえば、郵便局では、手書きラベルで海外へモノを送ることができなくなりました)
今回は、事務作業で少しでも手作業を手放すことについて書いています。
完全に手放す
たとえば、事務作業でアンケートを作って集計する場合を考えます。
パソコンが今のように普及していなかった時には、数えるときに「正」の字を1画ずつ書いていたり、集計表にする場合は定規で線を引いて、数えたものをさらに電卓で集計して書く、という手順で作業をします。
数え間違える可能性、電卓ミスによる集計誤りの可能性が高いうえ、その集計結果を様々な情報と組み合わせて分析することが難しいです。
同じアンケートをマイクロソフトやグーグルのFormsというネット上の集計ソフトで作った場合、最初は質問作成や確認などに時間がかかるかもしれません。
しかし、いったん作成できると、アンケートの回答があった都度、すぐに自動的に集計されます。
各回答者の入力内容も一覧表示されるため、データの加工や分析も行いやすくなります。
専用のソフトを使う方が、手書きよりも信頼性が高く、早く正確に作業を行うことができます。
少しでも手放す
会社の事情で外部のソフトが使えない、回答する人が端末操作ができない、などの理由でFormsが使えない場合があります。
その場合は、紙の回答の入力は手作業になるのは仕方がないけれども、集計や分析はエクセルを活用することで、少しでも手作業を減らすことができます。
また、スマホでの撮影やスキャナーでOCR読み取りができるのであれば、紙の回答をデジタルデータとして処理ができるため、さらに手作業の負担を減らすことができます。
このように、システムを使って完全に手作業を手放すことができなくても、手作業の一部を手放すことはできます。
冒頭の料理の例でいうと、下ごしらえは手で行い、加熱はオーブンに任せるような感じです。
おわりに
事務作業を手放すことについて書きました。
作業工程全部を完全に手放せなくても、何か手放せる単純作業はないか、を考えてみることで、事務作業を早く正確に行える可能性があります。
また、「どんな料理をつくるか」、「何についてアンケートをとるか」といった「考えること」に使える時間も増えるため、単純な事務作業に追われている場合は、手放すことができないか、一度考えてみるのが良いと思います。