税理士試験は「ひとり」で受けるため、「受験仲間」は不要だとおもいます。
わたしは、受験生時代に「ひとり」で合格をしました。
わたしにとっては、他の受験生とかかわることにデメリットがあったためです。
税理士試験は、どの科目も基本的に合格率が約10%の試験です。
言い換えると、どの予備校や講座を受けても、落ちる人のほうが多い試験です。
そのため、同じ国家資格の試験であっても大半は合格する医療系の資格とちがって「みんなと一緒に合格」という考え方はできません。
(医療系の場合は、大学や専門学校への入学時点で選別があります)
「受験仲間」を作って一緒に勉強した場合、その「受験仲間」と一緒に落ちる可能性のほうが高いです。
一緒に合格できる仲間を探すために受験するのではなく、「自分が税理士になるため」受験しているはずです。
「自分の合格」だけを考えると「受験仲間」は必要ないです。
わたしは、授業後に講師への質問のあとに、他の受講生から話しかけられたことがあります。
そのとき、わたしは簿記論・財務諸表論・消費税法の3科目受験中でした。
簿記論が苦手(平均点やや下ぐらいの成績)でした。
話しかけてきたその受講生は、最初は簿記論・財務諸表論・消費税法の3科目を勉強していたけど、とちゅうから簿記論・財務諸表論だけに絞って2科目合格をした人でした。
その人から、「3科目受験は厳しい。苦手科目を捨てて2科目に絞るべき。自分はそれで2科目合格した」と言われました。
それでも、わたしは、3科目受験をしました。
結果は、一番苦手な簿記論だけ合格でした。
もし、この人の言うとおりにしていたら簿記論を捨てていたわけです。
この年に一科目も合格できなかったことにショックをうけて、一生一科目も合格できずに税理士受験をやめたかもしれません。
これは極端な経験かもしれませんが、偶然居合わせただけでこのような話をされたのです。
これがつながりのある「受験仲間」だとさらにいろいろ言われるかと思います。
他の受験生とかかわると勉強方法や成績の優劣など、アドバイスと称して自分へのノイズが入り込む危険が高いです。
下手をするとそのノイズで合否が左右される危険があるのです。
また、人間関係を作ることで、自習室や成績表などでその人の存在を意識してしまい、自分のペースが崩れる危険もあります。
特に「受験仲間」と合格・不合格で分かれた場合や、人間関係が不穏になった場合のモチベーションの低下という危険もあります。
そのため、ほかの受験生とはかかわらず、そこに関わる時間や気づかいを自分の勉強のために使いましょう。
ほかの受験生とのかかわりは、合格の条件ではありません。
受験仲間はいなくても税理士になれるので安心してほしいことが伝わるとうれしいです。