2024年からNISA(非課税)口座制度が新しくなるのに伴い、NISA制度を利用している金融機関を変更することにしました。
今回は、金融機関を変更して、新しい金融機関でNISA口座を開設するための手続きの流れと今持っているNISA口座の扱いについて書いています。
手続きの流れ
今の金融機関でのNISAをやめる手続きの後、新しい金融機関でNISAをはじめる手続き、という流れです。
実際には、身分証や印鑑、マイナンバーが必要など、ほかに必要なものは金融機関や現在の口座状況によって異なります。
同じ名前の書類でも金融機関ごとに書類の様式が異なるため、今の金融機関と新しい金融機関の両方に問い合わせて手続します。
1.今の金融機関に「金融商品取引業者等変更届出書」を提出する
金融機関によってはネット上で請求ができます。この場合は、自宅に届け出書が届くので、記載して返送します。
ちなみに、わたしの今の金融機関は、ネット対応不可でした。
口座のある支店の窓口へ行って、その場で届出書を書いて提出のみ受け付ける、ということです。
2.今の金融機関から「勘定廃止通知書」を受け取る
1.の「金融商品取引業者等変更届出書」と引き換えでもらえます。
おそらく、届出書の内容に不備がなければ、1週間後に郵送されてくるはずです。
3.新しい金融機関に「非課税口座開設届出書」と「勘定廃止通知書」を提出する
「非課税口座開設届出書」は新しい金融機関から取り寄せます。これもネット請求など、金融機関によって異なります。
わたしは、新しい金融機関ですでに口座を持っていたため、郵送してもらえました。
「非課税口座開設届出書」を記入し、「勘定廃止通知書」とセットで新しい金融機関に郵送すればいい、とのことでした。
NISA乗り換えの注意点
NISAの金融機関の変更は、変更したい年の前年10/1~変更したい年の9/30までです。
2024年から変更したい場合は、2023年10/1~2024年9/30に手続きする必要があります。
ただし、2024年に今の金融機関のNISA口座で買付をしていると、2024年は新しい金融機関に変更できなくなります。
また、金融機関内部での事務手続きや口座開設までの期間などを考えると、期限ぎりぎりではなく、余裕をもって手続きをした方がいいです。
わたしの今回の乗り換えも新しい金融機関からは早めの郵送期限が指示されました。
新しいNISA初年度で乗り換えなどの手続きが多いからかな、と思っています。
今の口座で持っていた株式の税金はどうなるか
1.NISAの期間内であれば、そのまま持っていても売っても税金は非課税
NISA口座の乗り換えで問題になるのは、今のNISA口座で持っている株式などはどうなるか、ということです。
「勘定廃止通知書」は、今のNISA口座をやめる手続きですが、今持っている株式などはすぐに売却しなくても問題ありません。
というのも、NISAの非課税は、購入時から一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間、そのまま非課税で保有可能で、売却も自由(非課税)です。
そのため、税制よりも株式などの価格や自分の換金したいタイミングで考えることができます。
ただ、一般NISAについては、購入時から5年近く前のものは、非課税の期限が短い場合があると思います。
乗り換えのタイミングで売却しなくても大丈夫だと思いますが、念のため非課税の期限がいつまでか確認しておいた方がいいでしょう。
2.乗り換えた後も今の口座で買い付けを続けると全部課税される
もうひとつ、今の金融機関のNISA口座についての注意点があります。
NISA口座でなくなった、来年以降も株式などの買い付けをしたい場合についてです。
その場合は、「勘定廃止通知書」のかわりに、「非課税口座廃止通知書」を新しい金融機関に提出することで継続ができます。
ただし、「非課税」をやめて「課税」口座で株式などの運用することになるため、注意が必要です。
新しく買い付ける株式などだけが課税になるわけではありません。
これまで非課税で運用してきた株式などが、すべて課税での運用になってしまいます。
NISA口座を今の金融機関から新しい金融機関へ移るための手続きなのに、今の金融機関の口座でNISAをやめてまで、そのまま運用を続ける必要があるか、をよく検討する必要があります。
わたしには、今までの金融機関の担当者への義理立てで買い付けを続けることしか「非課税口座廃止通知書」のメリットを見つけることができませんでした。
わたしがお世話になった担当者は、その支店から知らないうちにいなくなったので、買い付けを続ける意味はなくなりました。
そのため、「勘定廃止通知書」で今の金融機関の口座での株式などの買い付けをストップし、換金はあとで検討することにしました。
まとめ
- 新しい金融機関でNISA口座を開設するための手続きの流れ
- 今持っているNISA口座の扱い
今回は、この2点について説明しました。
実際には金融機関の説明に従って手続するだけのため、上記の内容だけ知っておけば問題ないかなと思います。
2024年以降のNISA制度は運用できる商品も金額も幅広くなっています。
そのため、私のように、これを機にNISA口座を乗り換える人の参考になればと思います。